2020年1月後半は、かつてないスピードと規模で拡大する新型コロナウイルス感染症に世界が振り回された。WHO(世界保健機関)は、この感染症を暫定的に「2019-nCoV acute respiratory disease(2019新型コロナウイルス呼吸器疾患)」と命名。また、1月21日以来、状況報告を随時更新している。


 その第13報(2月2日付)では、玉石混交の情報氾濫を“infodemic”と表現。WHO本部、6つの地域事務局(日本は西太平洋事務局、葛西健局長)が提携機関とともに、最も広まっているウワサを24時間体制でチェック。でっち上げを撃退する“Myth busters”のコーナーをホームページ上につくり、各種SNSにも情報発信するなど「リスクコミュニケーション」に務めているという。

https://www.who.int/emergencies/diseases/novel-coronavirus-2019


 2月2日現在、全世界の感染確定例14,557例の99%が中国からの報告ではあるが、日本の20例は中国外では最多。次いでタイ19例、シンガポール18例、オーストラリア12例と続く。改めて報告数の推移をみると1月中旬の中国での対応遅れが感染爆発を招いたことは明らか。現在はパンデミックを抑えられるか、第二のヤマ場といえる。


下記より今週の動きが閲覧できます(動画)

https://player.vimeo.com/video/388939899/


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記事・動画作成:本島玲子

「自分の常識は他人の非常識(かもしれない)」を肝に銘じ、ムズカシイ専門分野の内容を整理して伝えることを旨とする。

医学・医療ライター、編集者。薬剤師、管理栄養士、臨床検査技師。