大阪府薬剤師会の乾英夫会長は10日の定例会見で、8月に予定される認定薬局制度の申請対応として、要件のひとつである健康サポート薬局研修の受講希望者が多いことから、16日からウェブでの研修をスタートさせる方針も明らかにした。


 この研修はスモール・グループ・ディスカッションなども行うこととされ、研修内容は複雑になることもあり、年2回の予定を4回に増やして対応する。無菌調剤研修も同様に研修機会を増やす方向で検討を急ぐ。


 大阪府薬の健康サポート薬局研修は全国の関心も集めているとしており、乾会長は当面、大阪府薬総がかりで全力で取り組む姿勢を強調した。


 また、大阪府では新型コロナ感染者の急増に伴い、保健所業務が繁忙を極めているため、対応する調剤薬局の紹介を感染療養者本人に直接リストを渡すことで情報提供することになったことを明らかにした。対応できる医療機関リストも直接渡す。


 これまでは対応を申し出た薬局のリストから、保健所が地域性などを勘案して療養患者に薬局を紹介していた。対象者は主にかかりつけ医を持たない患者で、昨年12月に約4200薬局中1730薬局が対応する姿勢を明らかにしていた。


 大阪府では感染者数の高止まり傾向が続いて病床が逼迫、宿泊療養者への対応だけでなく、自宅療養者への対応も課題になり始めている。乾会長は、かかりつけ医などとの連携をもとにきめ細かく対応していく方針を表明した。