大阪府は13日、昨年12月からスタートした新型コロナ検査無料事業について、応募事業者の85%が薬局であることを明らかにした。国民の利便性の高い検査環境を整備するために、公募した実施事業者が検査を行うもので、体制整備費用や検査費用に対する補助が行われる。


 事業者登録は12月17日から開始されたが、これまでに登録した事業者は270を数え、うち85%を薬局が占めている。薬局以外は診療所・病院、民間検査センターなどだが、基本的には薬局が大半を担っていることになる。大阪府は同事業所を中学校区に1ヵ所程度(450ヵ所)に置くことを目標にしており、公募は31日まで継続する。府の担当者は、これまでの経緯からさらなる薬局の応募に期待を強めている。


 また1月からは府内の無料事業を含めた検査件数の週報をまとめており、1月3~9日までの検査数は2万246件だった。ただ、オミクロン株を主流にした感染の急拡大で、10日からの週は行政検査だけで5万件を超える見通しで、事業所検査も相対的に増加するのは必至。薬局では、1日当たりの検査キャパシティは5~15人程度とみられるが、府の担当者はそれ以上に対応している薬局もあるとみている。


 一方で、検査キットの在庫不足や調達状況の懸念から、事業所応募をためらっている薬局も多いとみられ、薬務課では地域単位での薬局間コミュニケーションを活性化し、応募薬局が増える工夫を要請している。


●円滑さ欠くMSDとの情報連携


 薬務課はこの日、12月24日に特例承認された新型コロナ感染症経口治療薬モルヌピラビル(商品名ラゲブリオカプセル)について、大阪府では420薬局が対応できる体制が整っていることを明らかにした。


 モルヌピラビルの処方については、処方する医療機関が地域の在庫を保持する対応薬局のリストを患者に示して患者が選択できるようにし、当面は対応薬局のリストはメーカーのMSDからラゲブリオ登録センターに登録した医療機関宛でメール共有する方法がとられているが、大阪府はこのメーリングがスムーズに機能していないとの現状認識を明らかにした。


 すでに処方された例では、1回800ミリグラムを1日2回という用法用量で5日分40カプセルの量となり、ボトル入り容器に馴染みのない患者では開閉に戸惑うなどの実態が報告されており、薬務課ではこうした情報提供も対応薬局に提供したいとしている。また対応薬局は、オンライン服薬指導ができる薬局が選択される傾向もある。