大阪府薬剤師会の乾英夫会長は8日の定例会見で、6月に選出された新執行部による22年度事業計画の中で、薬局DX(デジタル・トランスフォーメーション)検討委員会、地域フォーミュラリ検討委員会を新たに設置したことを明らかにした。
薬局DX検討委は、来年1月からスタートする電子処方箋に対応する会員薬局への支援策を探るもの。
地域フォーミュラリ検討委は、昨年11月に八尾市薬剤師会が実践に移し、今年度からは大阪府が高槻市と天王寺区をモデル地域に指定して新たな展開が進められていることから、府薬としても将来展望を含めて、資料提供など地域薬剤師会への支援体制を構築することになった。
なお、前年度まで設置した「将来ビジョン検討委員会」は休止することも明らかにした。
また、大阪府薬は22年度からの分業施策も新たにまとめた。25年度からの地域包括ケアシステム体制を視野に、府民への啓発活動を重視する。ジェネリック医薬品の安心使用のための計画的試験の実施、データヘルス集中改革プランの普及促進、かかりつけ薬剤師・薬局の可視化の推進などを挙げている。かかりつけ薬局については、各薬局がアピールできる具体的な戦略を模索していく。
一方で、臨床へのアプローチを重視するために、研究マインドを兼ね備えた薬剤師の育成も掲げ、「大阪府薬剤師会学術大会」(仮称)を開催する方針も明らかにした。執行部によると学術大会は来年度から開催する。