大阪府薬剤師会は18日、地域フォーミュラリに関する地域薬剤師会担当者説明会を開催。府内地域薬剤師会から100人以上が参加、大阪での地域フォーミュラリに対する関心の強さが示された。大阪では、府薬務課が後発医薬品使用促進政策の一環として、地域フォーミュラリ作成のモデル事業を推進しており、23年度からは地域ごとのジェネリック医薬品の使用実態調査でのデータ作成で地域策定の後押しをする。


 府薬務課はこの日、23年度から各地域での後発医薬品の使用実態を把握することで、地域ごとのフォーミュラリ作成の参考とする形で支援する方針を説明。国保及び後期高齢者の調剤レセプトデータから使用実績リストを2次医療圏(11医療圏)別に作成する。


 さらに、医師会、薬剤師会、歯科医師会の地域単位に近い「都市区別」使用実績リストを新たに作成する方針で、これをオープンデータとして公開する方針も示した。データについては、現在市町村保険者と調整が続けられている。


 地域医師会・薬剤師会単位でのこうした使用実績データは、後発医薬品の地域処方医薬品集として機能するフォーミュラリ作成に必須とされており、地域単位では保険者、医薬品卸などからの協力が得にくいことから、行政が使用実態データ作成を主導することで関係機関の協力を得る。


 大阪では八尾市が18年度から八尾市民病院の院内フォーミュラリ作成などを契機に八尾市薬剤師会が大阪府の支援を受けたモデル地域として作成を進め、昨年11月から運用を開始している。22年度からは新たに天王寺区、高槻市で三師会による検討が進められており、全国に先駆ける形で地域フォーミュラリ作成が活発化する様相がみえている。