第3回 新型コロナパンデミック下のロシアのウクライナ進攻
2023/06/22
連載 : コロナ後の明日~その光と影~
22年2月24日、戦後世界の平和の枠組みを破壊するかの如く、ロシアが、ウクライナに進攻を開始した。まだ、世界は、新型コロナパンデミック、特にオミクロン株が猛威を振るい始めた時期でもあった。ウクライナは感染症対策と同時に理不尽な戦争に巻き込まれることになった。科学研究の側面から見れば、戦争の中で、科学は、埋没してしまうのではないかと思われた。
23年2月20日配信の『ネイチャー』誌に、スビトラーナ・アルブゾーバ氏が、「ウクライナの科学は予想に反して生き残った。さあ、一緒に再建しよう!」とのタイトルで、ロシアの進攻から1年を前にして、その思いを語った。
私と私の同僚にとって、ウクライナの戦争は、22年2月24日に開始されたのではない。それは、ロシアがウクライナ東部のドンバスに傀儡政権を樹立...
22年2月24日、戦後世界の平和の枠組みを破壊するかの如く、ロシアが、ウクライナに進攻を開始した。まだ、世界は、新型コロナパンデミック、特にオミクロン株が猛威を振るい始めた時期でもあった。ウクライナは感染症対策と同時に理不尽な戦争に巻き込まれることになった。科学研究の側面から見れば、戦争の中で、科学は、埋没してしまうのではないかと思われた。
23年2月20日配信の『ネイチャー』誌に、スビトラーナ・アルブゾーバ氏が、「ウクライナの科学は予想に反して生き残った。さあ、一緒に再建しよう!」とのタイトルで、ロシアの進攻から1年を前にして、その思いを語った。
私と私の同僚にとって、ウクライナの戦争は、22年2月24日に開始されたのではない。それは、ロシアがウクライナ東部のドンバスに傀儡政権を樹立した