第12回 SARS-CoV-2ウイルスの病原性は、Sタンパク質とnsp6に存在する
2023/07/06
連載 : コロナ後の明日~その光と影~
SARS-CoV-2ウイルスの病原性は、Sタンパク質とnsp6に存在する
米国ボストン大学のダ-ユアン・チェン、モサン・サイードらは、英国ネーチャー誌(2023 Jan 11)に、オミクロン株BA.1の病原性及び抗原性にスパイク(S)タンパク質がどのように関与しているかを調べた(3401)。病原性に、構造タンパク質のSと非構造タンパク質のnsp6が関与していることを明らかにした。機能の解析のために、SARS-CoV-2祖先株である武漢株のSタンパク質をオミクロン株のSタンパク質で入れ替えたキメラウイルスを作成した。
この論文のプレプリントは、2022年10月14日に公開されたが、本論文は、“キメラウイルスを作成し、新規な機能を獲得させるための、機能獲得実験ではないか”との議論が激しく巻き起こった論文でもあったが、最終的には、査読後として掲載されたネ...
SARS-CoV-2ウイルスの病原性は、Sタンパク質とnsp6に存在する
米国ボストン大学のダ-ユアン・チェン、モサン・サイードらは、英国ネーチャー誌(2023 Jan 11)に、オミクロン株BA.1の病原性及び抗原性にスパイク(S)タンパク質がどのように関与しているかを調べた(3401)。病原性に、構造タンパク質のSと非構造タンパク質のnsp6が関与していることを明らかにした。機能の解析のために、SARS-CoV-2祖先株である武漢株のSタンパク質をオミクロン株のSタンパク質で入れ替えたキメラウイルスを作成した。
この論文のプレプリントは、2022年10月14日に公開されたが、本論文は、“キメラウイルスを作成し、新規な機能を獲得させるための、機能獲得実験ではないか”との議論が激しく巻き起こった論文でもあったが、最終的には、査読後として掲載されたネーチ