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第14回 オミクロン株の進化

2023/07/10

連載 :

オミクロン株の進化  中国北京大学のユンロン・ツァオらは、「オミクロンRBDの収斂進化が刷り込まれたSARS-CoV-2体液性免疫で誘導されていること」を発表した(3601)。ツァオらは、収斂進化の起源を解析するために、BA.2及びBA.5ブレークスルー感染回復者から単離したモノクローナル抗体の回避変異プロフィールと中和活性を調べた。その結果、 ①体液性免疫の刷り込みにより、BA.2、特にBA.5ブレークスルー感染は、中和抗体結合部位の多様性を低下させ、そして、非中和抗体クローンの割合を増加させた。これにより、体液性免疫に圧力がかかり、スパイクタンパク質のRBD(受容体結合ドメイン)の収斂進化を促進させた。 ②さらに、収斂RBD変異は、詳細な変異スキャニング(DMS)プロフィールから正確に推定でき、BA.2.75/BA.5亜種の... オミクロン株の進化  中国北京大学のユンロン・ツァオらは、「オミクロンRBDの収斂進化が刷り込まれたSARS-CoV-2体液性免疫で誘導されていること」を発表した(3601)。ツァオらは、収斂進化の起源を解析するために、BA.2及びBA.5ブレークスルー感染回復者から単離したモノクローナル抗体の回避変異プロフィールと中和活性を調べた。その結果、 ①体液性免疫の刷り込みにより、BA.2、特にBA.5ブレークスルー感染は、中和抗体結合部位の多様性を低下させ、そして、非中和抗体クローンの割合を増加させた。これにより、体液性免疫に圧力がかかり、スパイクタンパク質のRBD(受容体結合ドメイン)の収斂進化を促進させた。 ②さらに、収斂RBD変異は、詳細な変異スキャニング(DMS)プロフィールから正確に推定でき、BA.2.75/BA.5亜種の進化

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