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第51回 既存治療薬レムデシビル

2023/09/20

連載 :

治療薬―その光と影― レムデシビルは命を救った。しかし3年が必要であったのか?(後悔の例)  米国ネブラスカ大学のアンドレ・C・カリルは、「レムデシビルは命を救った。その効能を確かめるのに3年もの期間が必要であったのか」と、ランセット誌(2023年2月21日)に、その経緯を綴った(9101)。  レムデシビル(商品名:ベクルリー)は、新規ヌクレオチドアナログのプロドラッグで、米国ギリアド・サイエンシズが、もともと、エボラ出血熱及びマールブルグウイルス感染症の治療薬として開発した。レムデシビルは、ウイルスRNA複製酵素の阻害剤であるが、その薬剤の有効性の検討が、米国のACTT-1臨床試験で、2020年2月、COVID-19入院患者を対象に実施された。その試験は、1062人の参加者が登録され、59日で終了した。AC... 治療薬―その光と影― レムデシビルは命を救った。しかし3年が必要であったのか?(後悔の例)  米国ネブラスカ大学のアンドレ・C・カリルは、「レムデシビルは命を救った。その効能を確かめるのに3年もの期間が必要であったのか」と、ランセット誌(2023年2月21日)に、その経緯を綴った(9101)。  レムデシビル(商品名:ベクルリー)は、新規ヌクレオチドアナログのプロドラッグで、米国ギリアド・サイエンシズが、もともと、エボラ出血熱及びマールブルグウイルス感染症の治療薬として開発した。レムデシビルは、ウイルスRNA複製酵素の阻害剤であるが、その薬剤の有効性の検討が、米国のACTT-1臨床試験で、2020年2月、COVID-19入院患者を対象に実施された。その試験は、1062人の参加者が登録され、59日で終了した。ACTT-

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