新規概念“プライム&スパイク”戦略
米国イェール大学の岩崎明子教授、ティエンヤン・マオらは、アジュバント無しのスパイクワクチンがサルベコウイルスに対する防御的粘膜免疫を誘導することを見いだした(1021)。SARS-CoV-2ウイルスは、ベータコロナウイルス属のサルベコウイルス亜属に属し、この亜属には、SARSコロナウイルス群も属する。
現在承認されているSARS-CoV-2ワクチンの投与は筋肉内注射(IM)である。この筋注投与は高いレベルの血中抗体、メモリーB細胞そして血中エフェクターCD4陽性とCD8陽性T細胞を動物モデルやヒトで誘導する。しかしながら、非経口ワクチンは、粘膜IgGと二量体IgA抗体同様に、組織常在性メモリーB細胞やT細胞の強力な抗ウイルス免疫メモリーを誘導しないが、これと対照的に、ヒトやマ...
新規概念“プライム&スパイク”戦略
米国イェール大学の岩崎明子教授、ティエンヤン・マオらは、アジュバント無しのスパイクワクチンがサルベコウイルスに対する防御的粘膜免疫を誘導することを見いだした(1021)。SARS-CoV-2ウイルスは、ベータコロナウイルス属のサルベコウイルス亜属に属し、この亜属には、SARSコロナウイルス群も属する。
現在承認されているSARS-CoV-2ワクチンの投与は筋肉内注射(IM)である。この筋注投与は高いレベルの血中抗体、メモリーB細胞そして血中エフェクターCD4陽性とCD8陽性T細胞を動物モデルやヒトで誘導する。しかしながら、非経口ワクチンは、粘膜IgGと二量体IgA抗体同様に、組織常在性メモリーB細胞やT細胞の強力な抗ウイルス免疫メモリーを誘導しないが、これと対照的に、ヒトやマウ