小林製薬は3月29日午後に大阪市内で記者会見し、紅麹関連製品の健康被害について、小林彰浩社長はあらためて「深刻な社会問題になった」との認識を示すとともに、死亡者、入院者を含め、影響が同社製品以外にも広がっていることもあり、広範な関係者への謝意を表明した。


 因果関係等についても、引き続き、厚労省、自治体、専門機関、研究者などの協力を得て原因究明する方針を表明。被害把握から公表まで2ヵ月を要したことに関しては、「公表が遅れたことの(失態は)言葉にならない」と省みた。理由については、当初から原因がまったくわからなかったことが時間をとられた要因と説明した。


 この日、同社が説明した28日22時時点での状況は、死亡者は5人、入院者数は114人。またユーザーらからの問い合わせに対しては、22日時点では55回線で10%程度しか対応できなかったことも明らかにした。28日時点では110回線、約30%となったが、4月4日までに280回線、対応率は50~80%に改善する見通しも示した。


 記者会見には約300人の報道陣がつめかけた。対象製品が広範なため、海外メディア関係書の関心が強いことも表面化した。