大阪弁護士会(大砂裕幸会長)は13日、大阪市内で「ここが変だよ マイナンバーカードの健康保険証利用」をテーマにしたシンポジウムを開催した。同弁護士会の継続研修の一環として開かれた。大阪保険医協会と日本弁護士連合会の共催。



 大阪弁護士会は3月6日に、「健康保険証を廃止しマイナンバーカードでの被保険者資格の確認(マイナ保険証)に一本化する政府方針に反対する」との会長声明を発表している。事実上の義務付けであることや、個人情報保護法の規制が及ばなくなるなどの懸念を反対理由としている。


 シンポジウムでは、マイナカードの保険証利用に関する基本問題を指摘する専門家報告や、マイナ保険証利用時に診療所で実際にあった事例の再現映像、想定事例の映像などの紹介、身体障害者の利用時トラブルや差別などの経験、今後への不安などの訴えが示された。


 また、健康保険証のマイナカードへの統合は、マイナカード取得の事実上の強制で、受療権やプライバシー権利の侵害であり一本化に反対すること、12月2日以降も現行保険証の存続を求めるアピールを保険医協会と共同で表明した。