シリーズ『くすりになったコーヒー』
「サード・ウェーヴ・コーヒー Third Wave Coffee TWC」って、聞いたことありますか?
●1970年代からスターバックスの一人勝ちだったアメリカのカフェ事情が変わる?
第1の波:薄くて混ぜ物のあるアメリカンコーヒー
第2の波:スターバックスの苦くて濃いコーヒー
第3の波:TWCとは、生産者を見ながら消費者の好みに応じて淹れる極上コーヒー
体に良いコーヒーとか、病気を予防するコーヒーとかの流れが生まれたわけではありません。他所より儲かればよいというお話みたいです。TWCとは、米国カフェの新勢力がスターバックスに勝つための戦略なのです。不思議なことに、以前からある日本のカフェ(喫茶店も)と似ています。もしかするとスターバックスに勝つために、日本のカフェ文化をパクったのではないでしょうか?
日本には以前から自家焙煎カフェがありました。東京にも地方にもお客が納得して繁盛している店があります。雰囲気はそれぞれですけどコーヒー1杯で2時間は過ごせるので、軽い商談や主婦の集いで午後はいつも混んでいます。
●コーヒー飲んでリラックスして2時間も経てば、コーヒーのくすり成分がさぞかしよく効くだろうと思われます。
お客さんは「そんなこととは露知らず」、コーヒーの健康効果を享受しています。
TWCをWikiで見てみました。
コーヒーの第三の波とは、高品質のコーヒー豆を使って、腕に磨きをかけたアーティストが創る芸術作品のこと。正に飲料の革命。TWCを実現するには、コーヒーノキの育て方、収穫と脱穀法の改善、栽培者とトレーダーの信頼構築、焙煎機の機能向上、抽出法の工夫などなど、これらすべての段階で最高の品質を目指すのだそうです。
●これだけ手の込んだコーヒーを淹れるというのに、何故かくすりになる成分のことなどお構いなしなのだ。
美味しければ売れる。売れればそれでいい。もったいない話です。そんな波に番号つけて有り難がって何の役に立つのでしょうか。コーヒーなんかどれもウェーヴレスでいいじゃありませんか・・・どっちみち年をとれば味の好みも変わりますから。
●何処にでもあるウェーヴレス・コーヒーだとしても、その名に恥じない良いコーヒーとは、病気を予防して死ぬまで元気にしてくれるコーヒーのことで、「成分ブレンド・コーヒー」の処方箋は、時代が変わっても変わりません。
ワルツ社の『爽』と『快』には、ウェーヴレスの香りがしますよ(爽の写真を見るなら → こちら)。
(第210話 完)
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栄養成分研究家 岡希太郎による
『コーヒーを科学するシリーズ』
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