シリーズ『くすりになったコーヒー』
3ヵ月前のことですが、薩摩川内市へ行ってきました。金沢大学が主催する大学連合公開講座「コーヒー学入門」で、「コーヒーと健康」を話す機会を得たからです(詳しくは → こちら )。人口10万人足らずの小都市でしたが、市内で珈琲倶楽部船倉を営んでいる船倉ご夫妻の支援のお蔭で、公開講座は予想以上の盛会でした。
その船倉ご夫妻から夏のコーヒーギフトが届きました。今日お伝えしたいことは、コーヒーと一緒に届いた「愛逢月(めであいづき)」という小冊子のことです。愛逢月とは陰暦7月の別称で、七夕の晩に牽牛と織女が出会いを果す古事に由来しているそうです。
小冊子「愛逢月」は、珈琲倶楽部船倉が年に1回公募する「珈琲のある風景」エッセイコンテストの入賞作品集です。小さな地方都市の珈琲店が呼びかけた「珈琲のある風景」に、今年は1000件近い応募があったそうです。コーヒーの人気もさることながら、エッセイを書く人がこんなに大勢いることに驚きです。2013年度の募集はこれからでしょうから、我こそはと思う方は船倉HPにご注目ください(詳しくは → こちら )。
さて、薩摩川内と言えば、西郷隆盛の愛犬ツンで有名です。東京上野の森の西郷さんも有名ですが、一緒にツンが居ることを忘れるわけには行きません。西郷さんは薩摩育ちのツンを連れて上野の森を散歩中です。当時、上野の森近くに開店した可否茶館(第140話を参照)に立ち寄ったかも知れません。可否茶館は兎も角としても、西郷さんはコーヒーを飲んだことがあるでしょうか?
●答えは「ある」のです。
西郷さんとコーヒーの記録は見つからなくても、坂元竜馬が長崎グラバー邸で勝海舟とコーヒーを飲んだ記録があるそうです。グラバー邸は遠来の客をコーヒーで振る舞っていたそうです。となりますと、グラバー邸を何回も訪問した西郷さんだってコーヒーを飲んだに違いありません。どなたか史実をご存知の方、是非「珈琲のある風景」2013に応募して下さい。上手く行けば、ゴールドメダル?を貰えるかも知れませんよ!
●船倉さん、宜しくお願い致します。
・・・これって反則でしょうね!?
(第143話 完)
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