シリーズ『くすりになったコーヒー』


 くすりは色々ありますが、冷えに効くくすりがあるでしょうか?


●いいえ、残念ながらありません。


 病院では、冷えの原因を突き止めて、原因がわかれば治療をはじめます。例えば、鉄分が不足している「鉄欠乏性貧血」とわかったら、鉄剤を飲むという具合です。


 いくつも病院へ通っても、原因不明でビタミン剤だけ処方されるなら、近くの薬屋でビタミン剤(主にE)を買って飲んだほうが益し。それで治れば目出度し目出度しです。


 ビタミン剤で駄目なとき、漢方薬局で勧められた高価な薬を飲んでみても、お値段の割には効き目がない。そんなとき、八百屋で生姜を買ってネギと一緒にスープにして飲んでごらんなさい。たちまち身体がポカポカと温まった・・・なんてこともよくあるのです。一体何のために病院へ行ったのでしょうかねえ・・・?


 あれやこれやで「冷え」とは本当に厄介なものです。


●「冷えた部分が張れたり痛んだりする冷え」は病院へ行こう。


●「冷たいものに触れた皮膚が白くなって治らないとき」も病院へ行こう。


 こういう冷えはもしかすると重い病気の前兆です。治療しないと後悔するかも知れません。問題はそれほどでもない冷えのとき。夏場でも冷えると仕事が手につかない、何となく元気が出ない、何をやっても楽しくない等々、生活の質が上がらないとき、そういう時に効くくすりはないものでしょうか?


 冷えは、手足や肩腰など、身体のどこかの血行不良や貧血が原因で起こります。なのに先端医学をもってしても、飲んで効く薬がないのです。ならば、薬以外の手はあるでしょうか?


●「氣の呼吸法」を体得すれば、冷え症が治る。


 これは「氣の呼吸法(幻冬舎文庫)」に書かれている氣の効能の1つです。要するに、「呼吸を正しく行って、肺の換気量を最大にして、全身に酸素を十分送り込めば、身体は自然に楽になる」というのです(図を参照)。氣とは酸素のことであり、気持ちの持ちようは酸素しだい・・・筆者もこれには納得です。



●「氣の呼吸法」で上手く行かないときはどうするか?


 くすりで呼吸できないか?と、薬理学の教科書を調べて見ても、どれもこれも不十分なものばかりです。例えば、息が苦しい喘息のくすりは、気管支を大きく広げて、肺いっぱいに空気を吸い込むくすりですが、吸い込んだ酸素を冷えた部分に送るのは、自分だけが頼りです。深呼吸をいくら繰り返しても、冷えはどうにもなりません。


 そこで、筆者が選ぶ今世紀最大の医学的発見とは、


●コーヒーの香り成分、5-HMFはヘモグロビンを元気にして酸素を運ぶ。


 これについては、次回の話と致します。今日の所は、呼吸には2つあることを知っておきましょう。


●第1の呼吸・・・外呼吸・・・空気を肺いっぱいに吸い込む呼吸・・・深呼吸など


●第2の呼吸・・・内呼吸・・・肺の酸素をヘモグロビンにくっつけて身体中に届ける呼吸・・・コーヒーの香りが効く呼吸


 さあ、コーヒーは本当に効くでしょうか?


(第106話 完)


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『医食同源のすすめ』のすすめ


昔からの言い伝えを侮ってはいけない!
「1日30種類の食材を食べていれば病気にならない」…昔からの言い伝え
「必須栄養素をガッチリ食べてカロリー制限していれば健康寿命が延びる」…先端科学
どちらも同じことを言っています。
言い伝えに耳を貸せば、間違った生活習慣を見直したり、病気を予防する食べものに気を配ったり、儲け本位の怪しい健康食品をボイコットしたり、本当に役立つサプリメントを選んだり、身体にあった大衆薬を買って飲んだり、医者にかかるタイミングを間違えないようになるのです。
 日々店頭に立つ薬剤師には「患者説明の豊富なヒント」、製薬会社のMRには「社会学的くすりのエビデンス」、アカデミアの研究者には「目から鱗の研究テーマ」、そして一般消費者には「確かな情報」を提供します。NHKスペシャルで大反響のレスベラトロールなど、ほんの一部に過ぎません。