シリーズ『くすりになったコーヒー』


 コーヒーの効き目について随分いろいろ話してきました。この辺で一息ついて、私流の美味しくてかつ健康に良いコーヒーの淹れ方を話させて下さい。


 でもその前に、ご存知ですか?効き目には成分の種類が重要だということを・・・。


●生豆・浅煎り豆・深煎り豆では、そもそもコーヒーの成分が全然違う。


 コーヒーの成分は焙煎具合で全然違うのです。どのくらい違うのか、実験データをお見せしましょう(下図を参照)。


 どんなコーヒーにも必ず入っているのはカフェインです。それ以外は全く違っているのです。


●生豆・・・・・緑色の成分


●浅煎り系・・・緑色と少々の赤・黄色、僅かなメイラードの香り


●中煎り系・・・緑が減って、赤・黄色と、少々の黒、ほどほどのメイラードの香り


●深煎り系・・・緑はカフェインだけ、赤と黒、かなりのメイラードの香り



 中で最もコーヒーらしい成分は、赤と黒とメイラードの香りでしょう。赤は辛く黒は苦い。メイラードの香りとは、ショ糖とタンパク質が高熱で反応してできるメイラード反応の香りです。これらがあるから、コーヒーは止められなくなるのです。


 コーヒーの味というものは、豆の種類やお値段によって随分と違っているものです。でもそれにも増して、成分の違いが個性を引き出します。その上、香りにもちゃんと効き目がありますから、何とも楽しいコーヒーです。


 ところで今朝の新聞に、コーヒーが値上がりするとありました。


 値上がり分に見合うだけの効き目を出せたら元が取れるかも知れません。


 それでは明日から、大雪の福井へ行ってきます。


「福井でコーヒーを楽しむ会」ご期待ください。


(第86話 完)


栄養成分研究家 岡希太郎による
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