シリーズ『くすりになったコーヒー』

 年齢より若く見える人もいるし、若くても老けて見える人もいます。何故か? すぐにわかる加齢マーカーと言えば、何と言ってもシワとシミ。ある日こういうものが見つかると、誰もが節目を感じてしまう。


 地球に生れたすべての動物は空気を吸って生きる。空気中の酸素を使って食べたものをエネルギーに変える・・・それが命の原理です。例えて言えば、ガソリンを空気で燃やして車を走らせるのと似ています。車が有毒な排気ガスを出すように、動物は活性酸素を出しています。そしてそれが病気と老化の原因です。活性酸素とは、いわば排気ガスのようなものなのです。


 生きていれば必ずできる活性酸素は「必要悪」なので、動かずじっとしていれば多少はいいかも知れませんが、それでは人生楽しめません。そこで、ご存知ですか? 活性酸素と仲良く上手に暮らす2つの方法!


☆エンジンは吹かすな!(車なら余分な排気ガスを出すな!)


☆できたらすぐに始末せよ!(排気ガス処理システムを搭載せよ!)


 身体のなかで自然にできる活性酸素ですから、なくすことはできません。どんなに慎ましく暮らしても、最低限の活性酸素は必ずできてしまいます。でも安心して下さい。最低限の活性酸素なら、身体のメカニズムが処理してくれます。問題は、エンジンを吹かしたときのように、過剰にできる活性酸素! 原因は次のようなものです。


●過激な肉体労働やスポーツ(やり過ぎは寿命を縮める)


●精神的なストレス(心のストレスは脳神経を傷つける)


●日焼け(紫外線・・・特に白人はシミと皮膚癌になり易い)


●飲酒(毒消ししないとアルコール中毒やアルコール性肝炎になる)


●喫煙(吸ってる人は早く止めよう。毒消しはありません)


●物理的刺激(ニキビを無理矢理つぶしたり、あざになるとシミに変わる)


●感染症にかかったとき(このときの活性酸素は病原菌を殺菌する善玉)


 こういう原因を排除すれば大丈夫・・・とも思えますが、日に当たらないわけにはゆきません。思春期のニキビには触らないではいられません。花見にお酒はつきものです。少々の活性酸素でも積もり積もれば老化を早める・・・どうにかならないものでしょうか。


 そこで考えられる方法は、活性酸素ができてもボヤのうちに消す方法。ボヤは何ヶ所かで発生しますが、主な場所と消し方には次のようなものがあります。ここでは特にコーヒーに注目しました。


○ビタミンB3のニコチン酸を摂って、ミトコンドリアの活性酸素を減らす。コーヒーなら深煎りがよい。


○痛風予防薬を飲んで、プリン体からできる尿酸を減らせば、活性酸素も減る。浅煎りコーヒーにも効果がある。


○同じく浅煎りコーヒーを飲めば、活性酸素より怖いスーパー亜硝酸ができずにすむ。


○浅煎りコーヒーのポリフェノール(クロロゲン酸)は少々でき過ぎた活性酸素の処理に役立つ。


○コーヒー以外にも役に立つ食品がありますが、コーヒーには敵いません。


 人生を健康で楽しく過ごしながら、かつ老化速度を遅くするために、コーヒーは確実に役立っています。毎日飲むカップ一杯のなかに、死ぬまで元気に生きる秘訣が潜んでいます。


では、その秘訣とは!


☆☆☆病気にならないこと


☆☆☆病気になっても重症にはならないこと


 都心の市ヶ谷土手で夜桜見物してきました。お酒の後に“浅煎りコーヒー”飲みました。もちろんアルコールの毒を消すためです。
それでは次回をお楽しみに!


(第15話 完)


栄養成分研究家 岡希太郎による
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