日本薬学会第129年会(京都)09年3月26・27・28日


日本薬学会第129年会3月26日に岡先生がポスターセッションを行いました。


その時の様子をアップしました。大盛況でした。



 演題は『2型糖尿病を予防するコーヒーの栄養成分ブレンド法』佐久間千勢子先生が演者の予定でしたが、写真のように『クロロゲン酸が世界一多く入っているコーヒー』の試飲のため急遽、岡先生の出番となったようです。


 ちょっとだけポスター内容、目的と結論のみをご報告。


<目的>
世界各国の疫学調査で、コーヒー飲料と2型糖尿病(DM)リスクの負の相関が明らかになった。DMを予防する主な有効成分は、浅煎りではクロゲン酸(CGA)、深煎りではニコチン酸受容体アゴニスト、及びカフェインと考えられる。今回は、CGAを最大とし、優れた風味を併せもつ浅煎系『栄養成分ブレンドコーヒー』を実現する。


<疫学メタ解析の結論>


・コーヒーは糖尿病だけでなく、心血管疾患を予防している。(注:の見すぎには逆効果)


・運動し、体重をコントロールしながら毎日コーヒーを飲むのが効果的である。


・標準体重の人より肥満者でより効果的である。


・カフェイン減量コーヒーがより効果的である。


・フィルターコーヒーがより効果的である。


・更なる有効成分の研究により、目的に応じたコーヒー選択ができるようになる。


<結論>


1.焙煎コーヒーにはDMを予防する複数の成分がある。


2.焙煎度と無関係の成分はカフェインである。


3.浅煎り豆に特有の成分はクロロゲン酸である。


4.深煎り豆に特有の成分はGPR109Aアゴニスト及び前駆体である。


5.両者をブレンドすれば、栄養成分と風味の双方を最適化できる。


6.以上を考慮してDMを予防するコーヒーの処方箋を提案する。


7.処方箋に叶うDM予防ブレンド1号を完成した。


8.本コンセプトが普及すれば、DM予備軍とメタボリックシンドロームのDM発症を効率よく予防できると考えられる。


 会場では熱心に聞き入る方、質問される方、持ち時間の1時間を超えてのセッションとなりました。海外からの留学生も質問される方が多くいらっしゃいました。また、飲料メーカーの方々もかなりご熱心に先生に質問されていました。


 かなりの注目されているなぁというのが実感です。「珈琲一杯の薬理学」と「コーヒーの処方箋」を読み返そうと思ったのは、私だけじゃぁないと思います。


 佐久間先生が勧めていた試飲のコーヒーはとてもおいしかったです!あれは、『爽』でしょうか?『快』でしょうか?なにやらいつも飲んでいるのと違うような・・・、そういえば「世界一クロロゲン酸が入っている」って、佐久間先生が言っていたなぁ?もしかして新商品かも!?そう、そう、岡先生の演出もにくいものがありました。セッションが始まる前に、試飲用のコーヒーの出がらしをビニール袋に入れておいて、思いっきり膨らませて、さぁ一気に、コーヒーの香りを会場に振りまきました。なんていい香り!