シリーズ『くすりになったコーヒー』


 去る4月9日「社団法人日本ネルドリップ珈琲普及協会」のブログが立ち上がりました(詳しくは → こちら)。折も折、同10日、ネルドリップコーヒーの神様と言われた故森光宗男氏を偲ぶ会が銀座で開かれました。これはブログから拝借した写真です。




 同協会の発足を一番強く望んでいたのは森光氏ご本人でした。ようやく願いが叶ったその矢先に突然の悲しい旅立ちとなったのです。写真で挨拶しているのは、偲ぶ会発起人の関口一郎氏、御年104歳、銀座で珈琲店ランブルの創始者でもある百寿翁です。


 もう1枚は、筆者がたった1度だけ森光氏と同席した会の記録です。渋谷ヒカリエで開かれたネルドリップの会、この写真はヒカリエさんのHPから借用しました(詳しくは → こちら)。




 中央で殿と構えて居るのが森光さんです。その左後が筆者です。この写真にはネルドリップコーヒーの大勢の達人が写っています。そしてその人達が自慢のネルドリップコーヒーを提供する店が、日本全国各地にあります。どの店のコーヒーも、米国から渡来したサード・ウェーブに勝るとも劣りません。それもそのはず、サード・ウェーブと自称するブルーボトル社の創始者は、かつての日本留学でこの人達のコーヒーの淹れ方を習ったのです。


 さて、ネルドリップを家庭で淹れるとなりますと、まだまだ少数派でしかありません。そこに注目して、コーヒーの本当の味を家で味わってもらいたいと言い出したのが森光氏でした。今、氏の遺志を継いで普及協会の面々が立ち上がりました。筆者は薬理学の立場からネルドリップの健康効果を普及したいと願っています(詳しくは → こちら)。




(第309話 完)


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