シリーズ『くすりになったコーヒー』


●米糠フェルラ酸サプリメントで、厚労省医道審議会がNoを出した(詳しくは → こちら)。


 議事要旨による医業停止3ヶ月の処分の理由は、信用毀損。名古屋フォレストクリニック院長の河野和彦医師に対する処分でした。同医師は、フェルガードと称するフェルラ酸サプリメントを自身のクリニックの専売特許のように使用する魂胆で、「他社製品やサプリメントには効果がない」とか、「コウノメソッド無資格の医師には使う権利がない」などとして、主に自身のブログを使って宣伝したのです。これが信用毀損に当たるとの当局の判断でした。


 しかし、筆者が思うには、この事件の本当の違反行為は、「コウノメソッドと称して使われるサプリメントに大した効き目はない」ことです。他人の商売を邪魔したなどとは中身のすり替えであって、「効き目の有無の証明」という困難を避けるためではなかったのでしょうか。ちなみにフェルラ酸とは、米糠以外にもコーヒーのクロロゲン酸に由来するので、コーヒー研究家の筆者にとっては、対岸のボヤでは済みません。


 しかししかし、この事件以外にも、一般人の医学・薬学音痴をいいことに、科学的に間違った宣伝をあれこれ捻り出して、薬にならないものを高額で売りつける商売が後を絶ちません。今回の事件はそういう氷山の一角なので、そんな事件を一々取り上げても埒があきませんから、ここら辺で原点に戻って「病気にならない食生活」を再確認・再認識する必要があると思います。勿論、エビデンスが山ほどあるコーヒーも入れての話です。


●病気にならない新三種の神器がある。


1.必須栄養素
2.医食同源思想
3.そしてコーヒー習慣(お茶でも可)




 図1を使って「新三種の神器」について説明します。


●必須栄養素を摂らないと病気になる。


 と言うよりも、そういう栄養素を「必須」と呼ぶことにしたのです。ですからこれが一番大事です。


●古来、身の回りに生えていて、病気のときに直ぐに役立つ植物が、薬用植物として伝承された。


 薬用植物には食べられるものが沢山あるし、必須栄養素も詰まっているので、「医食同源」と呼ばれますし、古くからあるそういう考え方が「医食同源思想」です。そして医に通じる食べ物の要素を隈なくとるには、「1日30種類の食材が必要」との経験則ができたのです。


●必須栄養素でもなく、医食同源思想の中医薬や漢方薬でもなく、民間薬として伝承されているわけでもないが、これがないと他が揃っていても不十分だと気づかずに、世界中の人々がこよなく愛する飲み物がある・・・カフェインを含むお茶とコーヒー。


 ということで図1を描きました。「病気にならない新三種の神器」は、医学にも、薬学にも含まれていない、現代栄養学の隙間を埋める神器なのです。新三種の神器を真に価値ある道具として活かすには、唯一無二の極意があって、「1日30種類」を守りさえすればよいのです。30のなかにはお茶もコーヒーも入りますし、食べ残された海苔の切れはしも含みますし、沢庵1切れも数えるのです。兎にも角にも食べたもの全部を数えて、1日30種類を超えていれば、必須栄養素の種類と量が十分含まれるということです。


●ではでは、30と云う数字に科学的根拠はあるのか・・・詳しくは第270話を参照。


 その根拠とは、数学の「組み合わせ理論」に基づくもので、薬理学ではありません。薬理学なんかよりもっともっと奥深い所にある、自然現象の原理の原理、多分宇宙の原理であって、神器と云う以外にありません。


(第296話 完)


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