体内でタンパク質やペプチドが凝集して壊れづらいクロスβシート構造を形成する現象は、アルツハイマー病の際のアミロイドβ(Aβ)やタウタンパク質、パーキンソン病やレビー小体型認知症の際のαシヌクレイン、プリオン病のPrPスクレイピー病タンパク質のように、その高い神経細胞毒性とセットで知られている。つまり根本的な原因かどうかは議論の分かれるところながら、認知症や神経難病と切っても切れない関係にあり、脳内のAβ凝集体を除去できる抗体医薬品の承認が相次いでいるのも、ご承知のとおりだ。
そんなクロスβシートを特異的に酸化させる反応剤を開発、Aβ凝集抑制と細胞毒性低下を確かめた、との論文が5月の『Angewandte Chemie International Edition』誌に掲載された。
低分子光触媒と光の組み合わせでAβなどのクロスβシートを特異的に酸化させた(光酸化)事...
体内でタンパク質やペプチドが凝集して壊れづらいクロスβシート構造を形成する現象は、アルツハイマー病の際のアミロイドβ(Aβ)やタウタンパク質、パーキンソン病やレビー小体型認知症の際のαシヌクレイン、プリオン病のPrPスクレイピー病タンパク質のように、その高い神経細胞毒性とセットで知られている。つまり根本的な原因かどうかは議論の分かれるところながら、認知症や神経難病と切っても切れない関係にあり、脳内のAβ凝集体を除去できる抗体医薬品の承認が相次いでいるのも、ご承知のとおりだ。
そんなクロスβシートを特異的に酸化させる反応剤を開発、Aβ凝集抑制と細胞毒性低下を確かめた、との論文が5月の『Angewandte Chemie International Edition』誌に掲載された。
低分子光触媒と光の組み合わせでAβなどのクロスβシートを特異的に酸化させた(光酸化)事例は