感染症の臨床検査は、誰でもチップ1枚で短時間に病原体の有無を調べられるけれど感度が低く病原体量までは推定できない免疫クロマトグラフィー検査(抗原検査など)と、感度が高く病原体の量まで推定できる代わりに設備やノウハウが必要で時間もかかるPCR検査やELISA検査に大別される。
これらのいいとこ取りをして、唾液検体をチップへ垂らして専用の機械にセットするだけで、15分で簡便かつ高感度に抗原定量できる方法を、新型コロナウイルスのNタンパクについて開発したとの報告が、8月の『Langmuir』誌に掲載された。
微小な球体の半面に蛍光色素、もう半面に抗体と磁性粒子を付けた「ヤヌス粒子」をプローブとして使うことにより、固定されて検光器側を向く蛍光の強さが抗原量に比例して変わるのを検出する仕組みという。なお、ヤヌスは、ローマ神話に出てくる表裏2...
感染症の臨床検査は、誰でもチップ1枚で短時間に病原体の有無を調べられるけれど感度が低く病原体量までは推定できない免疫クロマトグラフィー検査(抗原検査など)と、感度が高く病原体の量まで推定できる代わりに設備やノウハウが必要で時間もかかるPCR検査やELISA検査に大別される。
これらのいいとこ取りをして、唾液検体をチップへ垂らして専用の機械にセットするだけで、15分で簡便かつ高感度に抗原定量できる方法を、新型コロナウイルスのNタンパクについて開発したとの報告が、8月の『Langmuir』誌に掲載された。
微小な球体の半面に蛍光色素、もう半面に抗体と磁性粒子を付けた「ヤヌス粒子」をプローブとして使うことにより、固定されて検光器側を向く蛍光の強さが抗原量に比例して変わるのを検出する仕組みという。なお、ヤヌスは、ローマ神話に出てくる表裏2つの