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次世代型mRNA創薬に挑む

2022/04/15 会員限定記事

医工連携の実践者66 阿部洋 名古屋大学教授

連載 :

 3月、mRNA創薬の国内基盤構築をめざす名古屋大学発ベンチャーのクラフトンバイオテクノロジー(以下CB社)が設立された。21年度から予算十億円以上の5年計画で始まった日本医療研究開発機構(AMED)革新的先端研究開発支援事業LEAP(インキュベートタイプ)「化学を基盤としたmRNAの分子設計・製造法の革新とワクチンへの展開」が母体となっており、このLEAPには名大のほか、京都府立医科大学、早稲田大学、理化学研究所、横浜市立大学の研究者たちが参加している。  mRNA医薬品と聞いて読者の皆さんが真っ先に思い浮かべるのは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)パンデミック開始から間もなく登場し、その高い効果で一気に市民権を得たモデルナやファイザー/ビオンテックのワクチンだろう。目的のタンパク質を被投与者自身の細胞質内リボソームにつくらせるという合...  3月、mRNA創薬の国内基盤構築をめざす名古屋大学発ベンチャーのクラフトンバイオテクノロジー(以下CB社)が設立された。21年度から予算十億円以上の5年計画で始まった日本医療研究開発機構(AMED)革新的先端研究開発支援事業LEAP(インキュベートタイプ)「化学を基盤としたmRNAの分子設計・製造法の革新とワクチンへの展開」が母体となっており、このLEAPには名大のほか、京都府立医科大学、早稲田大学、理化学研究所、横浜市立大学の研究者たちが参加している。  mRNA医薬品と聞いて読者の皆さんが真っ先に思い浮かべるのは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)パンデミック開始から間もなく登場し、その高い効果で一気に市民権を得たモデルナやファイザー/ビオンテックのワクチンだろう。目的のタンパク質を被投与者自身の細胞質内リボソームにつくらせるという合理的

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