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「医デジ化」で医療の質を担保

2022/03/01 会員限定記事

医工連携の実践者63 小泉憲裕 電気通信大学准教授

連載 :

 切開なし被曝なしで非侵襲に体内の様子を把握できる超音波検査は、現代医療になくてはならない存在だ。体表に接したプローブから打ち出されて体内を進んだ超音波が、密度の変わる部分で反射して戻ってくるのをプローブで受け止め、場所による戻り方の違いを画像化することで組織の境界を可視化している。  一方、打ち出す超音波のエネルギーを高くしつつ体内の一点に集中させると、その部分の温度が上がってくる。打ち出し時間を長くしていき、復元不可能なほど温度上昇させると組織は破壊される。HIFU(高密度焦点式超音波)と呼ばれるもので、がんの治療などに使えないかと研究が続けられている。  この両者を組み合わせれば、被曝なしで位置決めと治療を一気に行える理屈だ。が、実現には越えねばならない壁がある。  まず、プローブ...  切開なし被曝なしで非侵襲に体内の様子を把握できる超音波検査は、現代医療になくてはならない存在だ。体表に接したプローブから打ち出されて体内を進んだ超音波が、密度の変わる部分で反射して戻ってくるのをプローブで受け止め、場所による戻り方の違いを画像化することで組織の境界を可視化している。  一方、打ち出す超音波のエネルギーを高くしつつ体内の一点に集中させると、その部分の温度が上がってくる。打ち出し時間を長くしていき、復元不可能なほど温度上昇させると組織は破壊される。HIFU(高密度焦点式超音波)と呼ばれるもので、がんの治療などに使えないかと研究が続けられている。  この両者を組み合わせれば、被曝なしで位置決めと治療を一気に行える理屈だ。が、実現には越えねばならない壁がある。  まず、プローブと

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