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「看民」を工学で支える

2022/02/15 会員限定記事

医工連携の実践者62 一木隆範 東京大学教授

連載 :

 本号(2月15日号)発行直後の18日金曜日、川崎市産業振興財団・ナノ医療イノベーションセンター(iCONM=アイコン)の主催で「インクルーシヴなスマートライフケア社会を築く看民工学」なるwebシンポジウムが開かれる。タイトルに「看民工学」という見慣れない単語があること、お気づきだろうか。  超高齢社会に到達した日本で、かつて病院が抱え込んできた高齢慢性疾患患者を地域で引き受ける方向性が示されて久しいが、引き受けるからには本人の体だけでなく家族まで含めた生活全般を支えねばならず、介護と在宅看護の役割は大きい。一方、その担い手、とくに介護職は労働負荷の割に待遇が悪いと見なされることも多く、慢性的な人手不足に悩まされている。いまのまま手を打たなければ、増え続ける病弱・虚弱な高齢者を支え切れなくなることは、火を見るより明らかだ。  破...  本号(2月15日号)発行直後の18日金曜日、川崎市産業振興財団・ナノ医療イノベーションセンター(iCONM=アイコン)の主催で「インクルーシヴなスマートライフケア社会を築く看民工学」なるwebシンポジウムが開かれる。タイトルに「看民工学」という見慣れない単語があること、お気づきだろうか。  超高齢社会に到達した日本で、かつて病院が抱え込んできた高齢慢性疾患患者を地域で引き受ける方向性が示されて久しいが、引き受けるからには本人の体だけでなく家族まで含めた生活全般を支えねばならず、介護と在宅看護の役割は大きい。一方、その担い手、とくに介護職は労働負荷の割に待遇が悪いと見なされることも多く、慢性的な人手不足に悩まされている。いまのまま手を打たなければ、増え続ける病弱・虚弱な高齢者を支え切れなくなることは、火を見るより明らかだ。  破綻

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