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プラズマで医療の常識変える(前編)

2021/05/01 会員限定記事

医工連携の実践者43 堀勝 名古屋大学教授

連載 :

 私たちは物質に固体・液体・気体の三相があること、地球上の存在のほとんどが、そのどれかであることを知っている。ただし宇宙全体で眺めた場合には、どれでもない4番目の形態が99.9%を占めている。電子と陽イオン、ラジカル(電気的に中性で高エネルギー状態の原子:励起種/活性種)の混合状態であるプラズマだ。  そして私たち自身、日常的にプラズマを目にしている。太陽は水素のプラズマが核融合したエネルギーを宇宙に放射しており、その日光がなければ地球は凍り付いていることだろう。雷の稲光もプラズマによる放射光だ。  蛍光灯に電荷をかけると明るくなるのは、内部で水銀のプラズマが生じ、そこから発生する紫外線が管周囲の蛍光物質で波長変換されて可視光になるからだ。さらに、半導体に配線を焼き付けたり(リソグラフィー)メッキしたり掘っ...  私たちは物質に固体・液体・気体の三相があること、地球上の存在のほとんどが、そのどれかであることを知っている。ただし宇宙全体で眺めた場合には、どれでもない4番目の形態が99.9%を占めている。電子と陽イオン、ラジカル(電気的に中性で高エネルギー状態の原子:励起種/活性種)の混合状態であるプラズマだ。  そして私たち自身、日常的にプラズマを目にしている。太陽は水素のプラズマが核融合したエネルギーを宇宙に放射しており、その日光がなければ地球は凍り付いていることだろう。雷の稲光もプラズマによる放射光だ。  蛍光灯に電荷をかけると明るくなるのは、内部で水銀のプラズマが生じ、そこから発生する紫外線が管周囲の蛍光物質で波長変換されて可視光になるからだ。さらに、半導体に配線を焼き付けたり(リソグラフィー)メッキしたり掘ったり

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