国産ゲノム編集ツールを開発
2019/12/15
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医工連携の実践者12 真下知士 東京大学医科学研究所教授
連載 : 医工連携の実践者
12月6日付のネイチャー・コミュニケーションズ誌(電子版)に、ゲノム編集の新しいツール「クリスパー・キャス3」が開発され、それを使ってデュシェンヌ型筋ジストロフィー患者由来のヒトiPS細胞で病気によって枯渇するジストロフィンというタンパク質をつくらせることに成功した、という論文が掲載された。ニュース報道を目にした方も、いるのではないだろうか。このゲノム編集ツール「クリスパー・キャス3」を開発したのが、真下知士・東京大学医科学研究所教授(実験動物研究施設施設長、写真)だ。
基本的な原理は、おなじみのクリスパー・キャス9と同じで、あちらがキャス9という制限酵素によってDNAを切断するのに対して、こちらはキャス3という制限酵素で切断する。あちらがターゲット以外のDNAも切断してしまう(オフターゲット)確率が若干あったのに対して、こち...
12月6日付のネイチャー・コミュニケーションズ誌(電子版)に、ゲノム編集の新しいツール「クリスパー・キャス3」が開発され、それを使ってデュシェンヌ型筋ジストロフィー患者由来のヒトiPS細胞で病気によって枯渇するジストロフィンというタンパク質をつくらせることに成功した、という論文が掲載された。ニュース報道を目にした方も、いるのではないだろうか。このゲノム編集ツール「クリスパー・キャス3」を開発したのが、真下知士・東京大学医科学研究所教授(実験動物研究施設施設長、写真)だ。
基本的な原理は、おなじみのクリスパー・キャス9と同じで、あちらがキャス9という制限酵素によってDNAを切断するのに対して、こちらはキャス3という制限酵素で切断する。あちらがターゲット以外のDNAも切断してしまう(オフターゲット)確率が若干あったのに対して、こちら