バイオセンサーの可能性拓く
2019/10/15
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医工連携の実践者8 三林浩二 東京医科歯科大学教授
連載 : 医工連携の実践者
血糖値を涙で測定できるコンタクトレンズ型センサーや唾液で測定できるマウスピース型センサー、息を吹きかけると糖尿病を鑑別できる呼気センサーなど数多くのバイオセンサーを開発してきた三林浩二・東京医科歯科大学生体材料工学研究所教授(写真)は、工業高等専門学校(高専)の卒業生で、機械をつくるのに必要な旋盤加工、フライス加工、鍛造、鋳造、溶接を何でもできる。かつては秋葉原のジャンクショップへ通って装置類を学生と一緒に自作していた。
三林氏のセンサーの仕組みを簡単に説明すると、ある物質の代謝に関与する酵素を素子に組み込み、その酵素が起こす反応で生じる電位差や自家蛍光を捉えることで、その物質の量を可視化する。そうした酵素類は、我われの体の中で現実の生理作用に関与していると考えられ、その仕組みを取り出して利用しているとも言え...
血糖値を涙で測定できるコンタクトレンズ型センサーや唾液で測定できるマウスピース型センサー、息を吹きかけると糖尿病を鑑別できる呼気センサーなど数多くのバイオセンサーを開発してきた三林浩二・東京医科歯科大学生体材料工学研究所教授(写真)は、工業高等専門学校(高専)の卒業生で、機械をつくるのに必要な旋盤加工、フライス加工、鍛造、鋳造、溶接を何でもできる。かつては秋葉原のジャンクショップへ通って装置類を学生と一緒に自作していた。
三林氏のセンサーの仕組みを簡単に説明すると、ある物質の代謝に関与する酵素を素子に組み込み、その酵素が起こす反応で生じる電位差や自家蛍光を捉えることで、その物質の量を可視化する。そうした酵素類は、我われの体の中で現実の生理作用に関与していると考えられ、その仕組みを取り出して利用しているとも言える。