今年1月から3月にかけて、高齢者人口がピークに達する40年頃を念頭に「人と先端技術が共生する未来の医療福祉分野のあり方」を検討する「未来イノベーションワーキンググループ」が厚生労働省と経済産業省の合同という珍しいかたちで開催されたことは、ご記憶の方もいるだろう。この会議の座長として、極めて多様な背景を持つ委員25人を「中間とりまとめ」へと集約したのが、佐久間一郎・東京大学工学系研究科附属医療福祉工学開発評価研究センター教授(写真)だ。
その1回目の会合で佐久間氏は「超音波技術と抗体技術を組み合わせると非常に標的性の高い治療が可能」とプレゼンテーションを行っている。これは、超音波が当たると瞬間的に発泡する物質を腫瘍細胞にのみ取り込まれる抗体と結合させ、投与後しばらくしてから超音波を当てると、選択的に腫瘍細胞だけ破壊でき...
今年1月から3月にかけて、高齢者人口がピークに達する40年頃を念頭に「人と先端技術が共生する未来の医療福祉分野のあり方」を検討する「未来イノベーションワーキンググループ」が厚生労働省と経済産業省の合同という珍しいかたちで開催されたことは、ご記憶の方もいるだろう。この会議の座長として、極めて多様な背景を持つ委員25人を「中間とりまとめ」へと集約したのが、佐久間一郎・東京大学工学系研究科附属医療福祉工学開発評価研究センター教授(写真)だ。
その1回目の会合で佐久間氏は「超音波技術と抗体技術を組み合わせると非常に標的性の高い治療が可能」とプレゼンテーションを行っている。これは、超音波が当たると瞬間的に発泡する物質を腫瘍細胞にのみ取り込まれる抗体と結合させ、投与後しばらくしてから超音波を当てると、選択的に腫瘍細胞だけ破壊できる