ロクな取材ができないマスコミ


 繰り返すが小選挙区は本当にいらない。地元の権力者が「当選させてやるから、その代わりに……、わかっているだろうな」っていうやり取りがごくごく自然に生まれてしまうような座組はやめてくれ。官僚が異動しないと癒着が起きてしまうよりもマズイことのように思う。志のある若者を、「既得権のそちら側」に取り込むことで、廃人のような政治家にしてしまうのが小選挙区だ。


 まぁ、それで権力にしがみついた「GGI」が何十年も君臨していた兵庫県は、その一角を崩そうとした頭のキレる若者が出てきたら、GGIやロクな取材ができないカメラ小僧の集まり(人はそれをマスコミという)がよってたかって根拠なく追い詰めるという暴挙に出ているわけなので、本当に暇人だなと思う。


 いつもマスコミ批判をするが、本当にコバエ・カメムシ的な存在である。国会議員を決める選挙の演説で、候補者が自分の自治体の給食費を無料にすることを必死で演説しているところを報道している。本人がそこを報道してほしかったならオワッているが、わざとそこを取り上げて報道したなら本当に偏向報道だ。給食費を無料にしている自治体はすでに30%以上という実績があるなかで、できていないのなら、その自治体の地方自治のやり方がまずいのであって、国の問題ではない。国会でしか議論できないことを議論してほしい(国防、税、金利など)。「給食費て……(関西弁イントネーションで)」。


 でもそんな(?)な候補者の話を超真剣に聴いている人もいるのだ。なんだかスケールが小さい。そして国民の思考も狭小化している。何が民意だ。民がアホな場合、一体どうしたらいいのか。誰も国のことは考えない。議席の数や給食費のことばかりだ。もっと国民の学習能力を底上げをするような客観的な事実のデータだけほしいのである。昼間の暇人が繰り広げているワイドショーでの井戸端会議の域を出ないクオリティの情報で、操作されている人たちの考えが民意だってさ。あははは。あの人がこう言っていたので、っていうだけで論文を出したり、学会発表したりしたら、即追放か笑いものにされるだけである。


 そして未来のことを決めていくのに、未来を見つめてポジティブな態度でいる人って本当に少ない。例えば、衆院選においては、有権者は候補者の政策の本質を考えるよりも、相手の非難や金銭的な利益ばかりに関心を向けがちである。選挙戦では、本当に重要な政策議論よりも、目先の利益や対立候補の欠点に焦点が当てられ、結果として有権者も表面的な選択をしてしまう。


 医療や介護でも同じようなことが起きている。個別化医療・個別化介護が広まらない理由と同じく、本質に目を向ける材料が与えられず、事実を理解するための機会が少ないためだ。