——国民民主は、社会保険料の抑制も掲げています。


玉木 保険給付でやるもの、そうではないもの、その組み合わせを柔軟に認めていく必要がある。いま何が起こっているかと言うと、全部を公的医療保険に取り込もうとするから、不採算のものまでとにかく低い薬価になってしまい、無理が出てくる。


 後発品が出ているのに、あえて先発品を選ぶ場合のように、本人のアメニティに関わるところについては自己負担を求めながら、全体としては維持できるように公的保険給付の範囲を見直すべきだ。「高いお金を出してもいいから使ってみたい」という意見も認めれば、医療のマーケット自体は縮まない。


 例えば「ロキソニン」も、OTC薬は価格転嫁ができるので値上げしている。保険診療に入ればある程度の額は確保できるが、別にどちらで儲けてもいいわけだ。この辺の適度な組み合わせがあるのではないか。公的保険は一定程度抑制するけれど、マーケット自体は縮小させず、しかも経済成長率程度は伸びる、そんな改革が必要だ。 (宮本)



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玉木雄一郎

国民民主党 代表

香川県さぬき市(旧寒川町)出身の55歳。東京大学法学部卒業後、財務省(旧大蔵省)に入省。09年の衆院選で香川2区から初当選し、現在6期目。旧民主党政権下では事業仕分けや政策仕分けなどで医薬品関連の提言作成に関わった。