——日本では、新規モダリティの副反応に対する懸念の声がソーシャルメディアでも多く出ています。


セディア 重要なことは、ソーシャルメディアから発信される情報が誰から出ているのかということだ。例えば、医師や論文をきちんと読んでサイエンスを理解してくれている人が発信しているのであればいい。誤った内容が流布されてしまうことはとても危険なことで、避けていくべきだ。そのために、患者と信頼関係を築いている医師が「打ったほうが安全」ということを伝えることが重要なアプローチだ。



——日本では、国際共同治験に参加する場合の日本人第Ⅰ相試験の省略など、薬事規制の緩和に向けてさまざまな検討が進められていますが、受け止めは。


セディア 日本人第Ⅰ相試験の緩和は賢明な意思決定だ。より早くワクチンなどを日本市場に導入することが可能になる。日本と米国の間で薬剤が導入されるタイミングに差が出ないというのはよいことだ。モデルナは、日本を優先国だと考えている。優先国としてワクチンや薬剤を導入することがわれわれの使命で、(開発が)加速できる体制が整ってきたのは非常に良いことだ。(齋藤)



フランチェスカ・セディア

米モデルナ CMO(チーフ・メディカルアフェアーズ・オフィサー)

22年にグローバルメディカル部門の呼吸器系ワクチン担当上級副社長として米モデルナに入社。現在はCOVID-19やインフルエンザ、RSVワクチンを含むパイプラインとメディカルアフェアーズを担当。