ロシュとフレアががん領域研究で提携

 スイス・ロシュとフレア・セラピューティクスは11月13日、転写因子(TF)標的をターゲットとする低分子治療薬の創製を目的とした協力関係を締結した。フレアが保有する独自の親電子化合物ライブラリーを活用し、難治性TF標的の創薬を行っていく。フレアは創薬と前臨床試験を主導し、ロシュは前臨床と臨床開発、商業化を担当する。フレアは7000万ドルの契約一時金のほか、18億ドルを超えるマイルストンとロイヤルティを受け取る資格を得る。

23andMe、従業員の削減と全開発プログラム中止

 米国の遺伝子検査会社23andMeは11月12日、従業員の約40%にあたる200人を削減し、すべての治療法の開発を中止すると発表した。23andMeは消費者向けビジネスと研究パートナーシップの長期的な成功に集中するため、今回の事業再構築案を決定したと説明した。開発中の新規治療法については、ライセンス契約や資産売却を含む戦略的選択肢を評価している最中という。

アッヴィの統合失調症薬、治験で好結果出ず

 米アッヴィは11月11日、選択的M4ムスカリンモジュレーター「エムラクリジン」が統合失調症を対象にした2件の第Ⅱ相試験で良好なデータを得られなかったと発表した。治験の結果、両試験とも6週目にPANSS(陽性・陰性症状評価尺度)合計スコアのベースラインからの変化をプラセボと比較して統計学的に有意に減少させるという目標を達成できなかった。

テゼスパイアが副鼻腔炎試験で好結果

 英アストラゼネカと米アムジェンは11月8日、「テゼスパイア」の最新データについて、鼻ポリープを伴う慢性副鼻腔炎を対象としたの第Ⅲ相試験で高い有効性を確認したと発表した。重度の鼻ポリープを伴う慢性副鼻腔炎有する成人を対象に実施し、テゼスパイアがプラセボに比べ、鼻ポリープの大きさを統計学的に有意に縮小し、鼻づまりを軽減した。同薬は重症喘息の維持療法に承認されているほか、好酸球性食道炎、COPDを対象とした試験も計画中だ。

第一三共、抗TROP2ADC、申請適応を変更

 第一三共は11月12日、TROP2を標的とした抗体薬物複合体(ADC)「ダトポタマブデルクステカン」について「局所進行または転移性の非扁平上皮非小細胞肺がんにかかる2次/3次治療」の米国申請を取り下げると発表した。FDAと協議した結果、新たに「EGFR遺伝子変異を有する前治療歴のある局所進行または転移性の非小細胞肺がん」の適応で申請した。新申請は、EGFR変異などのがんに対する治療ターゲットとなり得る遺伝子変異をもつ前治療歴のある局所進行または転移性の非小細胞肺がん患者を対象とした第Ⅱ相試験に基づくもので、迅速承認の取得を目的とする。

大塚製薬、シベプレンリマブを来年前半に米国申請

 大塚製薬は11月19日、IgA腎症治療薬「シベプレンリマブ」を25年前半に米国申請すると発表した。10月に主要評価項目を達成した第Ⅲ相試験「VISIONARY」の中間解析結果をもとに、FDAと協議した結果、申請実施が決定したという。同薬はIgA腎症の発症と進行に関わる免疫細胞増殖因子サイトカインAPRILの作用を阻害するヒト化免疫グロブリンGモノクローナル抗体。