時感
「人生の楽園」勝手に後任選手権
俳優の西田敏行さんが10月17日に76歳で亡くなった。円熟味を増していった演技はもちろんだが、声が聞けなくなってはじめて、そのナレーションも素晴らしかったことに気づかされる。
テレビ朝日系「人生の楽園」では、いかりや長介さんからバトンを引き継ぎ、20年以上、案内人としてナレーションを務めてきた。
「今週は何か良いことありましたか?私ね、思うんですよ。人生には楽園が必要だってね」
西田さんの番組冒頭の語りが耳に残る。11月16日の放送からは当面、西田さんに代わる案内人をテレ朝アナウンサーが務めると、紹介があった。後任の人選中ということだろう。西田さんと同じ誕生日(11月4日)という勝手な親近感で、思いつくままに後任を予想してみた(以下、敬称略)。
まずは小日向文世(70)。軽妙さが程よい気がするものの、他局の「ぶらり途中下車の旅」の現役ナレーターでもあり、あり得ないか。松重豊(61)もナレーターをこなすが「孤独のグルメ」のイメージが強すぎる気が……。川平慈英(62)はテレ朝のサッカー中継の常連。ただ「ムムッ!」「いいんです!」などと連呼するのは、しんどい。CMでの「楽天カードマン」のキャラが濃すぎるのもマイナスか。
中井貴一(63)、中村雅俊(73)、緒方直人(57)は端正な見た目が少し番組のカラーと異なる気がする。「三枚目」のほうが馴染む。リリー・フランキー(61)は渋さが邪魔して、ほんわかさが足りない。
では誰が適任か。番組の締めのセリフ「応援してま〜す!」を頭の中で、言わせてみる。明るくエールを送る感じだ。私のなかでは、遠藤憲一(63)が一番しっくりくる。西田さんとも同じテレ朝系「ドクターX」シリーズで共演してきた。迫力のある強面、人懐っこさもある「エンケン」さん。3代目案内人頑張ってください!(市川)