アストラゼネカの経口乳がん治療薬、第Ⅲ相が良好な結果
英アストラゼネカは2月26日、経口選択的エストロゲン受容体分解薬「カミゼストラント」が特定の乳がんを対象とした第Ⅲ相試験で好結果を得たとする中間データを発表した。被験者はHR陽性、HER2陰性、ESR1変異を有する進行乳がん患者で、同薬がCDK阻害剤との併用で、無増悪生存期間について、現在の標準治療を上回ったことが確認された。副次的評価項目である2次病勢進行までの期間(PFS2)と全生存期間については成熟したデータがないが、PFS2においては改善傾向が示されたとしている。
FDA、ミラムのクテクスリを希少脂質貯蔵症CTX薬で承認
米国食品医薬品局(FDA)は2月25日、ミラム・ファーマシューティカルズが申請中の脳腱黄色腫症(CTX)薬「クテクスリ」を承認した。米国で希少脂質貯蔵性疾患として承認された初の製品となった。同薬は胆汁酸の欠乏レベルを補い、コレステロール代謝産物の異常沈着を減少するのが特長だ。治験では、クテクスリの1日3回250mgの投与により、プラセボと比較して、血漿中コレスタノールが有意に減少した。
サノフィとテバ、腸疾患治療薬の治験が好成績
サノフィとイスラエルのテバ・ファーマシューティカルズは2月24日、開発中の「デュバキツグ」がクローン病または潰瘍性大腸炎の患者で、プラセボよりも高い臨床効果、内視鏡画像の改善率を示したと発表した。潰瘍性大腸炎とクローン病の両患者群で、デュバキツグの高用量投与により、約半数がこの治験の主要評価項目である14週目の臨床的寛解または内視鏡的奏効を達成した。同薬はTL1Aと呼ばれるタンパク質を標的とする薬剤で、サノフィは23年にテバに5億ドルを支払い、デュバキツグの開発で提携している。
セラデルパル、希少肝疾患治療薬として欧州で条件付き承認
ECは2月24日、米ギリアド・サイエンシズの「セラデルパル」を希少な肝疾患である原発性胆汁性胆管炎治療薬として条件付きで承認した。セラデルパルは経口ペルオキシソーム増殖剤活性化受容体δ作動薬で、肝臓での胆汁酸の産生を抑えて肝障害を予防し、循環胆汁酸濃度を低下させる。セラデルパルはウルソデオキシコール酸(UDCA)との併用療法、UDCAに耐えられない患者に対する単剤療法として使用できる。
バイオジェン、ストークからドラベ症候群薬の権利を取得
米バイオジェンと米ストーク・セラピューティクスは2月20日、ドラベ症候群の疾患修飾治療薬の開発で提携すると発表した。ストークの「ゾレヴネルセン」はCN1A遺伝子を標的とするアンチセンスオリゴヌクレオチド製品。ゾレヴネルセンはすでにFDAから画期的治療薬指定を受けており、ストークは国際共第Ⅲ相試験を計画している。同薬は抗てんかん薬で達成した以上に発作頻度を減少、神経発達や認知、行動を改善することが期待されている。
EC、バイオコンの炎症性疾患用バイオシミラーを承認
ECは2月21日、印バイオコンバイオロジクスの「イェシンテック」を複数の炎症性疾患の治療薬として承認した。同薬は米ジョンソン・エンド・ジョンソンの「ステラーラ」のバイオシミラーで、インターロイキン12とインターロイキン23の活性を阻害する。