<12日目/大の里vs若隆景>
不甲斐ないを通り越した2大関
琴桜、豊昇龍は今場所も不甲斐なかった。千秋楽は互助会相撲で仲良く8勝7敗。これを八百長と言わずしてなんと言おうか。琴桜は集中力が足りない。11日目、小結大栄翔を相手に突っ張りの応酬で攻め立てるが、根負けして土俵際までズルズルと後退、最後は腰が伸びて4敗目。優勝争いから完全に脱落した。取組後、支度部屋の風呂場で絶叫したらしいが、その闘志を土俵の上で見せろ、ということだ。風呂場で後悔しても遅い。角界のサラブレッド、恵まれ過ぎた環境でヌクヌクとし、漫然とした生活を過ごしているのではないか。相撲は一瞬で勝負が決まる。わずか4分の仕切りで集中力を高めるのは難しい。時間いっぱいになり最後の塩を撒く直前、鬼の形相になるが、それでは遅い。普段から、自分を律して集中力を瞬時に高めるような努力をしないと駄目だ。
<11日目/琴桜vs大栄翔>
豊昇龍は、相撲以前の問題である。6日目、力を付けてきた王鵬(前頭2枚目)との一番。すくい投げで敗れた後、審判席の親方から礼のやり直しを命じられた。いい加減に礼をしてサッサと花道から引き揚げようとするところを、呼び止められた。この人の非礼な土俵態度は毎場所のように話題になる。親方の躾けも問題だから、部屋全体で1年間30%減給くらいの罰を与えるべきだ。示しがつかない。
嫌われ者翔猿、「立ち合い変化」カード連発の遠藤
4日目の結び。琴桜と翔猿(前頭筆頭)の一番はもつれた。大関が優勢のうちに土俵際で投げ合いになったが、押し切って体が落ちた琴桜の手より一瞬遅く翔猿が足を残したように見えた。しかし、行司は大関に軍配。曲者に勝ち星が付かなかった。花道で悔しさのあまり大声を発し、支度部屋でも「感覚的には負けていない」と悔しがった。翔猿は何をしてくるかわからない力士。相手は警戒し過ぎて墓穴を掘ることが多々ある。