医薬経済オンライン

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問えなかった医師の「不正な行為」

無罪判決で終わったディオバン裁判

2017年4月1日号

 東京地裁から出てきた弁護士の手島将志氏は、無罪判決を勝ち取ったにもかかわらず、晴れない表情をしていた。「極めて妥当かつ冷静な結論がなされましたが、当然、内容については不満です」3月16日午後4時過ぎ、東京地裁の裏手にある歩道で記者団に囲まれた手島氏は言葉少なにそう語った。手島氏はノバルティスファーマの元社員、白橋伸雄氏(薬事法違反で逮捕)の弁護人を務めてきたが、判決理由に納得がいかない様子だった。 白橋氏が逮捕されたのは14年6月。厚生労働省の刑事告発がきっかけだった。京都府立医科大学で行われた臨床研究に統計解析者として参加していた白橋氏が、自社製品である降圧剤「ディオバン」の宣伝に利用するためにデータを都合よく改竄したとして東京地検に逮捕された。容疑は薬事法(現医薬品医療機器法)の「虚偽記述・広告」。16年12月、検察は白橋氏に懲役2年6月、ノバ...  東京地裁から出てきた弁護士の手島将志氏は、無罪判決を勝ち取ったにもかかわらず、晴れない表情をしていた。「極めて妥当かつ冷静な結論がなされましたが、当然、内容については不満です」3月16日午後4時過ぎ、東京地裁の裏手にある歩道で記者団に囲まれた手島氏は言葉少なにそう語った。手島氏はノバルティスファーマの元社員、白橋伸雄氏(薬事法違反で逮捕)の弁護人を務めてきたが、判決理由に納得がいかない様子だった。 白橋氏が逮捕されたのは14年6月。厚生労働省の刑事告発がきっかけだった。京都府立医科大学で行われた臨床研究に統計解析者として参加していた白橋氏が、自社製品である降圧剤「ディオバン」の宣伝に利用するためにデータを都合よく改竄したとして東京地検に逮捕された。容疑は薬事法(現医薬品医療機器法)の「虚偽記述・広告」。16年12月、検察は白橋氏に懲役2年6月、ノバル

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