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BSを“蹂躙”する協和キリンのAG戦略

打開策は「厳格審査」か「セルバンク開放」

参院議員政策担当秘書 岡田裕二

2017年4月1日号

協和醗酵キリンの花井陳雄社長 協和発酵キリンが1月31日、19年に特許切れを迎える持続型赤血球造血刺激因子製剤「ネスプ」(一般名=ダルベポエチンアルファ)の、オーソライズド・ジェネリック(AG)としての国内製造販売承認取得を目的に、「協和キリンフロンティア株式会社」という子会社を設立したと発表した。国内でバイオシミラー(BS)を手掛けるメーカーの間には戦慄が走った。 そもそもAGとは、先発品メーカーが、自社が所有する特許権などを、グループ企業内の後発品メーカーなどに許諾して製造販売する後発品のことだ。新薬の特許が切れると一斉に後発品に切り替えられる米国では、すでに前世紀より普及・定着していた。 日本では、12年6月にアレルギー性疾患治療剤の「アレグラ」(フェキソフェナジン)のAGが初めて発売されたばかりだ。 AGは多くの場合、原薬や製剤が先発品... 協和醗酵キリンの花井陳雄社長 協和発酵キリンが1月31日、19年に特許切れを迎える持続型赤血球造血刺激因子製剤「ネスプ」(一般名=ダルベポエチンアルファ)の、オーソライズド・ジェネリック(AG)としての国内製造販売承認取得を目的に、「協和キリンフロンティア株式会社」という子会社を設立したと発表した。国内でバイオシミラー(BS)を手掛けるメーカーの間には戦慄が走った。 そもそもAGとは、先発品メーカーが、自社が所有する特許権などを、グループ企業内の後発品メーカーなどに許諾して製造販売する後発品のことだ。新薬の特許が切れると一斉に後発品に切り替えられる米国では、すでに前世紀より普及・定着していた。 日本では、12年6月にアレルギー性疾患治療剤の「アレグラ」(フェキソフェナジン)のAGが初めて発売されたばかりだ。 AGは多くの場合、原薬や製剤が先発品と同

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