切り札も失った製薬業界 | 医薬経済オンライン

HOLMES & VACCINE

切り札も失った製薬業界

第45回　?肥満と生活習慣病?

コイツ・ドナン

2017年4月1日号

【あらすじ】医薬品探偵ホームズと友人のワクチン博士は製薬産業の将来像を推理している。日本企業は抗生物質バブルで研究開発力を強化しながら、消化器官用薬領域などでブロックバスターを生み出す努力を続けてきた。さらに製薬企業は大きな発明をしたとホームズは指摘する。それは生活習慣病治療薬であり、製薬企業が病気をつくったことである。ホームズは生活習慣病薬のうち糖尿病治療薬について振り返ったうえで、糖尿病と関連する肥満を取り上げた。そのなかでエーザイの「ロルカセリン」（ベルヴィーク、米アリーナとの共同開発）が大ヒットする可能性に触れた。　ホームズは、エーザイがベルヴィークでＭＡＣＥ（Major Adverse Cardiovascular Events＝重大有害心血管イベント）の抑制効果を狙っていると推理した。抗肥満薬と糖尿病をくっつけるとは、ホームズらしい発想だと思った。もともと抗肥... 【あらすじ】医薬品探偵ホームズと友人のワクチン博士は製薬産業の将来像を推理している。日本企業は抗生物質バブルで研究開発力を強化しながら、消化器官用薬領域などでブロックバスターを生み出す努力を続けてきた。さらに製薬企業は大きな発明をしたとホームズは指摘する。それは生活習慣病治療薬であり、製薬企業が病気をつくったことである。ホームズは生活習慣病薬のうち糖尿病治療薬について振り返ったうえで、糖尿病と関連する肥満を取り上げた。そのなかでエーザイの「ロルカセリン」（ベルヴィーク、米アリーナとの共同開発）が大ヒットする可能性に触れた。　ホームズは、エーザイがベルヴィークでＭＡＣＥ（Major Adverse Cardiovascular Events＝重大有害心血管イベント）の抑制効果を狙っていると推理した。抗肥満薬と糖尿病をくっつけるとは、ホームズらしい発想だと思った。もともと抗肥満

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