医薬経済オンライン

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熊本地震から1年

医療機関から見た「教訓」と「課題」

特定医療法人谷田会 谷田病院 事務部長 藤井将志

2017年4月15日号

 熊本地震(16年4月14日)から丸1年が経った。本誌で地震発生後に6回(16年6月15日号〜9月1日号)にわたり連載したが、現在の熊本がどのような状況なのか、お伝えする。ただし、熊本全土の状況を分析した結果ではなく、渦中のひとつの病院の立場から見えてきたこと、と理解し読んでいただきたい。医療需要はどう変化したか まず、医療需要がどのように変化していったのか。震災後2ヵ月くらいまでの変遷は本誌8月1日号で伝えたので、その後のことに限定する。当院は被災したものの医療は継続的に提供することができたため、1年間を振り返るとオーバーベッドで診ていた時期もあり患者数は増えた、というのが結論である。被災して病床が再開できない時期がある医療機関では、患者数が減少したのは言うまでもない。一方、外科系で予定手術を診ている医療機関では、震災後数ヵ月は患者数が減少し...  熊本地震(16年4月14日)から丸1年が経った。本誌で地震発生後に6回(16年6月15日号〜9月1日号)にわたり連載したが、現在の熊本がどのような状況なのか、お伝えする。ただし、熊本全土の状況を分析した結果ではなく、渦中のひとつの病院の立場から見えてきたこと、と理解し読んでいただきたい。医療需要はどう変化したか まず、医療需要がどのように変化していったのか。震災後2ヵ月くらいまでの変遷は本誌8月1日号で伝えたので、その後のことに限定する。当院は被災したものの医療は継続的に提供することができたため、1年間を振り返るとオーバーベッドで診ていた時期もあり患者数は増えた、というのが結論である。被災して病床が再開できない時期がある医療機関では、患者数が減少したのは言うまでもない。一方、外科系で予定手術を診ている医療機関では、震災後数ヵ月は患者数が減少したよ

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