医薬経済オンライン

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「アミロイド仮説」で続く新薬開発

アルツハイマー型認知症を「治す」時代は来るか

(株)薬新 井高恭彦

2017年3月15日号

「アミロイド仮説は間違っていない」。アルツハイマー型認知症(AD)分野で創薬に携わる製薬企業の研究開発担当者は、ほとんどがそう言う。脳内で蓄積、凝集するアミロイドβが神経細胞を死滅させADを惹き起こす、というのがアミロイド仮説である。その仮説をもとに、アミロイドβの除去、あるいは産生そのものを抑制し、ADの発症、進行を止めようというのが、現在、主流となっている創薬の考え方だ。  ところが各社の研究開発は、苦戦を強いられている。アミロイドβに付着して除去する抗体(抗アミロイドβ抗体薬)では12年夏、ファイザーが軽度・中等度患者を対象にした「バピネオズマブ」の第Ⅲ相試験で主要評価項目を達成できず、開発を断念した。14年12月、ロシュも、健常者と認知症の中間にある軽度認知障害(MCI)を対象とする「ガンテネルマブ」の第Ⅲ相を中止(軽度患者対... 「アミロイド仮説は間違っていない」。アルツハイマー型認知症(AD)分野で創薬に携わる製薬企業の研究開発担当者は、ほとんどがそう言う。脳内で蓄積、凝集するアミロイドβが神経細胞を死滅させADを惹き起こす、というのがアミロイド仮説である。その仮説をもとに、アミロイドβの除去、あるいは産生そのものを抑制し、ADの発症、進行を止めようというのが、現在、主流となっている創薬の考え方だ。  ところが各社の研究開発は、苦戦を強いられている。アミロイドβに付着して除去する抗体(抗アミロイドβ抗体薬)では12年夏、ファイザーが軽度・中等度患者を対象にした「バピネオズマブ」の第Ⅲ相試験で主要評価項目を達成できず、開発を断念した。14年12月、ロシュも、健常者と認知症の中間にある軽度認知障害(MCI)を対象とする「ガンテネルマブ」の第Ⅲ相を中止(軽度患者対象

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