時流遡航
コンピュータから見た人間の脳
第5回 ─脳のメカニズム解明に伴い浮上する諸問題─
ジャーナリスト 本田成親
2017年3月15日号
東工大で数学を専攻した藝大の院生もいる 脳のメカニズムが解明されてくると、従来とは違った意味での偏差値教育の欠陥が浮上します。例えば、常々偏差値が低いと評価され続けている生徒の脳は、どんなに高い潜在能力を秘めていたとしても、その評価に応じた機能しかしなくなり、やがて潜在能力自体が失われていくことになります。
また、現在の教育制度のなかで、生徒たちは受験戦争を勝ち抜かなくてはなりません。そのため、小学校から高校までの試験ごとに、やさしい問題から手をつけてなるべく高得点を得ようとします。一方、教師も無意識のうちに、「やさしい問題からやりなさい。難しい問題から解くのは時間のロスで、最も下手な対処法です」などと指導することになるわけです。
そんなことを小学校、中学校、高校の合計12年間もやっていたら、どういうことにな...
東工大で数学を専攻した藝大の院生もいる 脳のメカニズムが解明されてくると、従来とは違った意味での偏差値教育の欠陥が浮上します。例えば、常々偏差値が低いと評価され続けている生徒の脳は、どんなに高い潜在能力を秘めていたとしても、その評価に応じた機能しかしなくなり、やがて潜在能力自体が失われていくことになります。
また、現在の教育制度のなかで、生徒たちは受験戦争を勝ち抜かなくてはなりません。そのため、小学校から高校までの試験ごとに、やさしい問題から手をつけてなるべく高得点を得ようとします。一方、教師も無意識のうちに、「やさしい問題からやりなさい。難しい問題から解くのは時間のロスで、最も下手な対処法です」などと指導することになるわけです。
そんなことを小学校、中学校、高校の合計12年間もやっていたら、どういうことになるで
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