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OBSERVER

谷口清州・国立病院機構三重病院臨床研究部長

2017年3月1日号

髄膜炎菌ワクチンに着目を──感染症対策に関する国内状況に課題認識をお持ちのようですね。谷口 ヒブ、小児用肺炎球菌、水痘、B型肝炎ワクチンなど、近年では定期接種の範囲が広がり、ワクチン接種を進める世界の流れにやっと追いついてきた。しかし、まだ十分でない部分も残っている。 そのひとつが「髄膜炎菌」対策だ。アフリカ・サハラ以南の「髄膜炎菌ベルト」と呼ばれる地域をはじめ、海外は保菌者が多く、多くの国でワクチンが定期接種化されているが、日本では注目されていない。髄膜炎菌性髄膜炎が、発症してから24時間ほどで急速に重症化し、致死率10%超と言われる深刻な疾患にもかかわらずだ。副腎不全に陥る「ウォーターハウス=フリードリクセン症候群」となれば、致死率は40%を超える。 日本では15年にワクチンが発売されたものの、一部の海外渡航者だけが接種する状況にとどまってい... 髄膜炎菌ワクチンに着目を──感染症対策に関する国内状況に課題認識をお持ちのようですね。谷口 ヒブ、小児用肺炎球菌、水痘、B型肝炎ワクチンなど、近年では定期接種の範囲が広がり、ワクチン接種を進める世界の流れにやっと追いついてきた。しかし、まだ十分でない部分も残っている。 そのひとつが「髄膜炎菌」対策だ。アフリカ・サハラ以南の「髄膜炎菌ベルト」と呼ばれる地域をはじめ、海外は保菌者が多く、多くの国でワクチンが定期接種化されているが、日本では注目されていない。髄膜炎菌性髄膜炎が、発症してから24時間ほどで急速に重症化し、致死率10%超と言われる深刻な疾患にもかかわらずだ。副腎不全に陥る「ウォーターハウス=フリードリクセン症候群」となれば、致死率は40%を超える。 日本では15年にワクチンが発売されたものの、一部の海外渡航者だけが接種する状況にとどまっている。

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