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海外時報

大統領の薬価批判は〝大山鳴動〟か

真意を測りかねている自嘲気味の保健福祉長官

2017年3月1日号

 米国共和党によるオバマケアの廃棄と市場ベースの新しい制度への転換は、すったもんだの末、議会主導の方針が固まった。保険適用数を減らさずに「より安価でよりよいシステム」(ライアン下院議長)を実現するという遠大な目標を掲げたが、保守派が発言力を持つ下院と現実直視論が優勢な上院の意見調整が可能か、難しい状況が続く。だが、制度設計と意見集約という根気のいる作業は議会に委ね、政権は保健福祉長官に就いたトム・プライス前下院予算委員長を中心に、差し替えまで継続するオバマケアの保険市場の安定に精力を注ぐことになる。  すでに大手が来年の市場撤退を表明しており、保険料の大幅引き上げが続くと、継続加入を諦める事態が続いて、共和党批判を刺激しかねない。廃棄計画を進めながら、制度をてこ入れするという、奇妙な作業になる。  製薬業界を「好き勝手し放題」と批判、薬価...  米国共和党によるオバマケアの廃棄と市場ベースの新しい制度への転換は、すったもんだの末、議会主導の方針が固まった。保険適用数を減らさずに「より安価でよりよいシステム」(ライアン下院議長)を実現するという遠大な目標を掲げたが、保守派が発言力を持つ下院と現実直視論が優勢な上院の意見調整が可能か、難しい状況が続く。だが、制度設計と意見集約という根気のいる作業は議会に委ね、政権は保健福祉長官に就いたトム・プライス前下院予算委員長を中心に、差し替えまで継続するオバマケアの保険市場の安定に精力を注ぐことになる。  すでに大手が来年の市場撤退を表明しており、保険料の大幅引き上げが続くと、継続加入を諦める事態が続いて、共和党批判を刺激しかねない。廃棄計画を進めながら、制度をてこ入れするという、奇妙な作業になる。  製薬業界を「好き勝手し放題」と批判、薬価交

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