経済記事の読み方
業界存亡よりも「自社存続」のアコム
天国と地獄を味わい行き着いた戦略
2017年3月1日号
メガ傘下のオーナー経営は安泰 栄枯盛衰、という表現が相応しい業界である。最高裁が示した「グレーゾーン金利」否定判断と貸金業法が施行された06年を境に、消費者金融業界は天国と地獄を味わった。
業界トップであるアコムの連結営業利益でその推移を見てみよう。直近は16年3月期が155億円だ。05年3月期は1443億円だったものが、07年3月期は851億円の赤字。この間2000億円以上の利益を失い、ここ10年あまりで利益規模は最盛期の1割にとどまっている。これほど急激な乱高下を経験した金融業界は、過去に例がない。
アコムの創業は1936年。神戸で始めた丸糸呉服店が始まりだ。戦後の48年に質屋を兼業、60年、のちにサラリーマン金融と呼ばれる「勤め人信用貸し」に進出した。
「表玄関で呉服を売り、裏口でその呉服を担保に小口金融をしていた」(同社関係...
メガ傘下のオーナー経営は安泰 栄枯盛衰、という表現が相応しい業界である。最高裁が示した「グレーゾーン金利」否定判断と貸金業法が施行された06年を境に、消費者金融業界は天国と地獄を味わった。
業界トップであるアコムの連結営業利益でその推移を見てみよう。直近は16年3月期が155億円だ。05年3月期は1443億円だったものが、07年3月期は851億円の赤字。この間2000億円以上の利益を失い、ここ10年あまりで利益規模は最盛期の1割にとどまっている。これほど急激な乱高下を経験した金融業界は、過去に例がない。
アコムの創業は1936年。神戸で始めた丸糸呉服店が始まりだ。戦後の48年に質屋を兼業、60年、のちにサラリーマン金融と呼ばれる「勤め人信用貸し」に進出した。
「表玄関で呉服を売り、裏口でその呉服を担保に小口金融をしていた」(同社関係者
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