読む医療—医師が書いた本の斜め読み—
よくしようと思うなら、思わないほうがいい
第68回
鍛冶孝雄
2017年3月1日号
現代社会で最も恐れられている病気は認知症だろう。75歳以上の4人に1人は発症するなどという報道が日常的に流され、世論調査では中高年者の4分の3は、いずれ自分も認知症になるかもしれないと回答しているという。
こうした傾向は、愛知県での徘徊高齢者の鉄道事故での賠償問題が、さらに大きな課題があることを白日の下に晒したし、高齢運転者の交通事故などが連日のように全国のどこかで起こっている。認知症の人の行動が社会的リスクになっていることが明らかになり、報道も増えたことがこうした印象につながるのだろうが、介護殺人の増加なども考え合わせると、今や中高年には最大の関心事であることは間違いない。
自らが認知症になってしまうという不安も大きいが、家族など高齢者を取り巻く人々も無関心ではいられない。鉄道事故の賠償に関する訴訟の行方が、...
現代社会で最も恐れられている病気は認知症だろう。75歳以上の4人に1人は発症するなどという報道が日常的に流され、世論調査では中高年者の4分の3は、いずれ自分も認知症になるかもしれないと回答しているという。
こうした傾向は、愛知県での徘徊高齢者の鉄道事故での賠償問題が、さらに大きな課題があることを白日の下に晒したし、高齢運転者の交通事故などが連日のように全国のどこかで起こっている。認知症の人の行動が社会的リスクになっていることが明らかになり、報道も増えたことがこうした印象につながるのだろうが、介護殺人の増加なども考え合わせると、今や中高年には最大の関心事であることは間違いない。
自らが認知症になってしまうという不安も大きいが、家族など高齢者を取り巻く人々も無関心ではいられない。鉄道事故の賠償に関する訴訟の行方が、認知
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