化学構造式から薬剤師が考えるクスリ
構造で薬を理解する
第7回 フッ素の導入による多くの効果
医化学創薬代表取締役 伊藤勝彦
2017年2月15日号
フッ素は原子番号9の元素です。元素記号はラテン語のFluorumの頭文字よりFが使われています。英語はfluorineです。フッ素は、医薬品の創製で大きな役割を担ってきましたし、今後もその重要性は変わることはないと思います。
91年から11年の21年間に上市された新薬を数えると645品目、そのうち92品目、14.3%がフッ素含有の医薬品となっていたのです。
医薬品におけるフッ素の効果としては、①原子サイズが水素の次に小さいことに基づく水素のミミック(擬似)効果、②最大の電子陰性度に基づく電子吸引的効果、③炭素─フッ素結合の大きなエネルギーに基づく代謝安定性の向上、④フッ素導入による脂溶性向上によって膜透過性を高め、体内動態に対して好影響──などを挙げることができます。
それでは実際の薬剤を取り上げて、フッ素の効果を説明していきまし...
フッ素は原子番号9の元素です。元素記号はラテン語のFluorumの頭文字よりFが使われています。英語はfluorineです。フッ素は、医薬品の創製で大きな役割を担ってきましたし、今後もその重要性は変わることはないと思います。
91年から11年の21年間に上市された新薬を数えると645品目、そのうち92品目、14.3%がフッ素含有の医薬品となっていたのです。
医薬品におけるフッ素の効果としては、①原子サイズが水素の次に小さいことに基づく水素のミミック(擬似)効果、②最大の電子陰性度に基づく電子吸引的効果、③炭素─フッ素結合の大きなエネルギーに基づく代謝安定性の向上、④フッ素導入による脂溶性向上によって膜透過性を高め、体内動態に対して好影響──などを挙げることができます。
それでは実際の薬剤を取り上げて、フッ素の効果を説明していきましょ
有料会員限定
会員登録(有料)
この記事をお読みいただくためには、会員登録(有料)が必要です。
新規会員登録とマイページ > 購読情報から購入手続きをお願いいたします。
※IDをお持ちの方はログインからお進みください
【会員登録方法】
会員登録をクリックしていただくと、新規会員仮登録メール送信画面に移動します。
メールアドレスを入力して会員登録をお願い致します。
1ユーザーごとの登録をお願い致します。(1ユーザー1アカウントです)
ログイン
会員登録