賛否両論
官僚の「天下り」 問題は紋切り批判の別にある
2017年2月1日号
かつて一目置いていた官僚トップが厚生労働省を退官した後、どうして「天下り」を受けなかったのか聞いたことがある。すると彼は「それは志が高いからだ」と私の質問を一蹴した。 最近また、官僚の「天下り」に批判が集まっている。 内閣府の再就職等監視委員会は文部科学省が国家公務員法に違反し、組織的に天下りを斡旋していたと発表した。07年改正の国家公務員法では、省庁が身内の再就職を「斡旋」することや、当人が在職中に「利害関係企業等に求職」することを禁じている。問題となったのは、文科省人事課が早稲田大学に前高等教育局長の再就職を依頼した事案だ。 ただ法律的には、官僚の再就職=天下りそのものは禁止されていない。今回は、「組織的」に再就職を「斡旋」した点と「在職中」に当人が利害関係に「求職」した点が、違法と認定された。退職後に自力で就活すれば、まったく問題...
かつて一目置いていた官僚トップが厚生労働省を退官した後、どうして「天下り」を受けなかったのか聞いたことがある。すると彼は「それは志が高いからだ」と私の質問を一蹴した。 最近また、官僚の「天下り」に批判が集まっている。 内閣府の再就職等監視委員会は文部科学省が国家公務員法に違反し、組織的に天下りを斡旋していたと発表した。07年改正の国家公務員法では、省庁が身内の再就職を「斡旋」することや、当人が在職中に「利害関係企業等に求職」することを禁じている。問題となったのは、文科省人事課が早稲田大学に前高等教育局長の再就職を依頼した事案だ。 ただ法律的には、官僚の再就職=天下りそのものは禁止されていない。今回は、「組織的」に再就職を「斡旋」した点と「在職中」に当人が利害関係に「求職」した点が、違法と認定された。退職後に自力で就活すれば、まったく問題はな
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