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医薬品業界「10大びっくり」17年版

第6回

UBS証券株式会社 調査本部アナリスト 関 篤史

2017年1月15日号

中医協の薬価制度改革論議が気になる ウォール街では、その年に起こりそうで起こらないであろう事象を列挙し、想像をたくましくするという慣習がある。例年同様、17年の医薬品業界における10大びっくりを考えてみたい。①薬価調査に卸が協力しない 16年は官邸主導で毎年薬価改定へと政策が大きく舵が切られ、中央社会保険医療協議会の存在意義に疑問符が付く年となった。今のところ奇数年の改定は後発品と一部の長期収載品に限定される見通しだが、卸にとっては薬価調査の負担が増加するうえ、長期収載品や後発品薬価が下げられてしまうため、収益環境が厳しくなってしまう。毎年改定の対象品目が一定の乖離率で決定される場合、納入価格がその乖離率付近で固定されてしまうという事態も懸念される。 卸が厚生労働省の要請を断るとはまったく考えにくいが、卸の協力なしで毎年改定は叶わないことは確か... 中医協の薬価制度改革論議が気になる ウォール街では、その年に起こりそうで起こらないであろう事象を列挙し、想像をたくましくするという慣習がある。例年同様、17年の医薬品業界における10大びっくりを考えてみたい。①薬価調査に卸が協力しない 16年は官邸主導で毎年薬価改定へと政策が大きく舵が切られ、中央社会保険医療協議会の存在意義に疑問符が付く年となった。今のところ奇数年の改定は後発品と一部の長期収載品に限定される見通しだが、卸にとっては薬価調査の負担が増加するうえ、長期収載品や後発品薬価が下げられてしまうため、収益環境が厳しくなってしまう。毎年改定の対象品目が一定の乖離率で決定される場合、納入価格がその乖離率付近で固定されてしまうという事態も懸念される。 卸が厚生労働省の要請を断るとはまったく考えにくいが、卸の協力なしで毎年改定は叶わないことは確かで

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