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薬剤経済学

3研究が一致

(上)エントレストの優れた費用対効果比

2017年1月15日号

 心不全治療にアンジオテンシン受容体とネプリライシン阻害の機能を併せ持つ「サクビトリル」と「バルサルタン」(ノバルティスの「エントレスト」)の経済的評価は2016年に3つの分析が報告されたが、結論は「高度に費用効果的」で一致した。標準療法のACE/ARB製剤はすでにジェネリック化し、新薬と大きな価格ギャップがあるが、標準療法による心血管死と入院のリスク軽減効果は補ってあまりある構図だ。エントレストの卸購入価格である月380.21ドルは、2ドル弱のACE阻害剤「リシノプリル」の203倍、7ドル弱のARB「ロサルタン」の55倍である。 T.A.ガジアーノ(ブリガム&ウィメンズ病院)らは、63.8歳の患者が新薬を利用すると30年間3.55万ドルの上乗せが必要になるが、0.78年の質調整余命(QALY)を加えるとした。ベースのシナリオでICER(QALY当たり費用)4万5017ドル、...  心不全治療にアンジオテンシン受容体とネプリライシン阻害の機能を併せ持つ「サクビトリル」と「バルサルタン」(ノバルティスの「エントレスト」)の経済的評価は2016年に3つの分析が報告されたが、結論は「高度に費用効果的」で一致した。標準療法のACE/ARB製剤はすでにジェネリック化し、新薬と大きな価格ギャップがあるが、標準療法による心血管死と入院のリスク軽減効果は補ってあまりある構図だ。エントレストの卸購入価格である月380.21ドルは、2ドル弱のACE阻害剤「リシノプリル」の203倍、7ドル弱のARB「ロサルタン」の55倍である。 T.A.ガジアーノ(ブリガム&ウィメンズ病院)らは、63.8歳の患者が新薬を利用すると30年間3.55万ドルの上乗せが必要になるが、0.78年の質調整余命(QALY)を加えるとした。ベースのシナリオでICER(QALY当たり費用)4万5017ドル、3.5

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